千葉の素掘りトンネル目指すため林道を突き進みます。
すぐ側の養老渓谷に群がっていた大量の観光客もこの林道には一人もいません。
夢中で林道を走っていましたが気づくとだいぶ山奥に来ていました。
林道の切れ目にキレイな紅葉があったので写真を一枚。わざわざ歩いて渓谷まで行かなくても道中で季節の趣きを感じれば充分です。
まずは柿木台第一トンネルを目指します。
ナビの電池が切れてしまったため適当に走っていると周囲が薄暗くなり、カーブを曲がった先に最初の素掘りトンネルが現れました。
この柿木台第一トンネルは1899年(明治32年)に造られたトンネルだそうです。案内板が腐食していて解読しづらいですが観音彫りという日本古来の技法で造られたそうです。
重機のない時代に人の手でここまでキレイな将棋形のトンネルを掘ったとは信じられません。。。
XRを入り口に停めてトンネルの中を歩いてみます。
入るときは周囲が薄暗く不気味な感じがしましたがトンネルに入ると不思議と温もりを感じました。コンクリートで造られたトンネルと違い、自然に近い造りをしているからでしょうか。
ふと壁を見てみるとサラサラとした砂状になっています。
これだけの長さのトンネルを重機を使わず人の手で掘るにはどれほどの時間がかかるのでしょうか。100年前の先人が作ったこの空間に思いを馳せつつ出口に向けて歩みを進めます。
トンネルの真ん中あたりまで来ると先程の砂状の壁とはうって変わり、壁が岩状になっていました。入り口から出口まで刻々と変化していく感じがまた魅力的ですね。
次は近くにある柿木台第二トンネルに向かいます。
先程の柿木台第一トンネルと違い、第二トンネルは円形の不思議な形をしたトンネルです。入り口が大きくトンネルの真ん中あたりが小さいためトンネルに吸い込まれるような錯覚を感じます。
よく見ると側面の模様が美しく第一トンネルとは異なる造形美を感じます。
最後に永昌寺トンネルに向かいます。
このトンネルは柿木台第一トンネルと同じ観音彫りのトンネルです。
案内板によると柿木台第一トンネルと一年差に竣工したトンネルだそうです。
早速、トンネルの中を歩いてみます。入り口から出口まで将棋の形をしていた第一トンネルと違い、永昌寺トンネルは途中から天井が丸くなっていました。
出口は思いっきりドーム型で天井が補強されていました。。。
ちなみに永晶寺トンネルの路面は凹凸が結構あるのでオンロードバイクで来る方は気をつけた方がよいでしょう。ここでバランスを崩せば岩肌に突っ込んでツーリングは即終了です。
本当は2段トンネルという神秘的な素掘りトンネルも訪れる予定でしたが、観光客が殺到していた養老渓谷の近くにあったので今回は見送りました。素掘りトンネルはまだいくつかあるそうなので近いうちにまた来ようと思います。
(おしまい)